法政大学出版局では、2014年より「法政大学出版局学術図書刊行助成制度」を新たに設け、全国の各大学在職の研究者および民間研究者を対象に、優れた学術的価値を有する専門的研究成果の募集を行いました。
去る5月の締め切り後、局内および小局理事会における厳正な審査と、外部の審査員による評価を経て、本年度は下記の論文作品を刊行助成対象とすることに決定いたしました。
著者:立花 史(早稲田大学非常勤講師)
論文:『マラルメの辞書学』
《選考理由》
「19世紀フランス詩の巨星の、ジャーナリズム活動、英語教師としての側面、言語をめぐる考察に焦点を当て、詩作・詩学・教育への模索を跡づけた論考。今日まで周縁的と見られてきた著作群の新しい研究であり、学術的独創性がある。同時代の言語学、教育論、ジャーナリズムの動向を丹念に追い、現代の研究文献や批評言説を広く参照して議論を進めている点も評価できる。学術図書として出版するにふさわしい作品と判断される。」
書籍としての刊行は、2015年秋を予定しております。
このほか、多数の力作論文のご応募をいただきましたが、残念ながら今回はご期待に添うことができませんでした。ご応募いただきましたすべての皆さまに、心より感謝を申し上げます。
なお、次年度以降も引きつづき、本「刊行助成制度」を実施してまいります。2015年3月下旬以降に、当ウェブサイト上にて詳細を告知する予定ですので(締め切りは5月末)、積極的なご応募をお待ちしております。
2014年11月20日 一般財団法人 法政大学出版局